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"Fear Criticize Praise News"

<批判と称賛>大規模イベント

 コロナウイルスの蔓延によって、飲食店だけでなく大規模イベントにも大きな影響が出ている。ROCK IN JAPAN FESTIVAL(通称ロッキン)の2021年夏の開催が中止になり、オリンピックの一都三県の無観客開催が決定した。これらの大規模イベント中止について批判と称賛をまとめた。

news.yahoo.co.jp

 <批判>

 批判については経済的な理由と、娯楽の観点からの理由の二つが挙げられる。まず、経済的な理由からだが、上記に挙げたロッキンを例に取ると、開催準備には一年以上という時間がかかっておりその間に使用した資金が回収できない。開催するにあたって飲食の販売や会場機材の設営を担う業者もいただろう。その業者も本来儲けることができた利益がなくなってしまう。大規模イベントを中止することは経済の停滞を招くことになる。次に、娯楽の観点からの理由だが、新型コロナウイルスが蔓延して1年と3ヶ月が経った。自粛にも限界がある。加えてオリンピックの開催が重なる。大規模イベントは中止になるがオリンピックは開催するというダブルスタンダードに陥っているのである。これには多くの人が不満をぶつけるのに説明がつくだろう。

 

<称賛>

 一方で称賛する声も一定程度いる。上記に挙げたロッキンを例にとると、参加者の多くは東京からである。連日東京のコロナウイルス感染者数が報道される中で、開催地である茨城県にとっては脅威である。参加者の多くはバスや電車などの公共交通機関を使うことになるだろう。茨城県の感染リスクを抑えるという点では、ロッキンを中止にするメリットはあった。このように大規模イベントを中止することは開催地の新型コロナウイルス感染リスクを抑えることができるのである。

 

<賞賛を踏まえた批判>

 再びロッキンを例に取り上げる。ロッキンを中止した茨城県だが、オリンピックのサッカーの開催地ともなっている。にもかかわらず、オリンピックの開催には反対の色を示していないのである。国主体の大会であるため中止を訴えることは難しいにしても、懸念の発表をすることは容易である。こうしたダブルスタンダードの対応が、大規模イベント中止反対派の声を強める結果となっている。

 

<まとめ>

 新型コロナウイルス蔓延防止のために大規模イベントの中止はやむを得ないのかもしれない。ただ、中止にするのであれば明確な理由を発表するとともに、一貫性を貫くことが大事である。そうでなければ自粛している人が従う理由を失ってしまうからである。(西園寺康平)