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<政府、JOCへの批判と称賛>東京オリンピック②

 東京オリンピックが開催して2週間が経過した。連日日本選手の活躍が報道されて喜ばしい限りである。一方、東京の新型コロナウイルス感染者数は増加の一途を辿る。今回は東京オリンピックの開催と新型コロナウイルス感染者増加の因果関係や、そもそも開催してよかったのかを、批判と称賛を交えてまとめる。

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<開催と新型コロナウイルス患者増加の因果関係>

 結論から言うとないとみるべきだろう。確かに、オリンピックの開催日と感染者数の相関関係は非常に強いだろう。だからといって、因果関係があるとまで言うことはできない。政府のバブル方式が杜撰なことは否めないが、オリンピックに参加する海外選手は観光などのために外に出ることはなく、現地の日本人に接触する可能性は低い。以上のことから東京オリンピックの開催と新型コロナウイルス感染者増加の因果関係はないといえる。

 

<政府、JOCへの批判>

 浮き彫りとなったのは、開会式の人選ミスだろう。不適切な演出を考案したとして演出総括から辞退した佐々木宏氏、いじめをした過去を番組で述べたために辞任した小山田圭吾氏、過去にホロコーストを題材にしたネタを披露し解任された小林賢太郎氏。JOCは起用する前にもっと調査をすべきだった。さらに加えて、開会式のクオリティの低さである。「辞任、解任問題がありながらよくまとめた」という声が聞こえるが、それはあくまで日本国内での話である。海外の人がそのような事情を知る由はないので、インパクトに欠けた開会式だったという印象しか残らないだろう。あの程度で満足している日本人も情けない。

 また、新型コロナウイルス感染者の増加であるが、先ほど東京オリンピック開催とは直接関係ないと述べた。では間接的には関係があるのだろうか。これはあくまで推測だが、東京オリンピックを口実に出歩く人は多いのではないだろうか。自身の行動をオリンピックで正当化してしまうのである。

 

<政府、JOCへの称賛>

 称賛することとしては、国内の反対の声があるなかでオリンピックを開催したことである。無観客ではあるが、感染リスクを極力抑えた大会であり、感染症が原因となるオリンピック中止を避けることができた。また、テレビをつける機会を増やすきっかけにもなっただろう。連日コロナウイルスに関するワイドショーでテレビに嫌気がさしていたところ、オリンピックのニュースが流れるようになった。視聴率も上がり、企業が広告を出すメリットが高まるのである。オリンピックが経済に与える影響はまだ高いのである。

 

<まとめ>

 東京オリンピックを開催したことは世界的に見れば称賛すべきだろう。オリンピックの伝統を途絶えさせることなく、また経済効果も見込むことができたからである。しかし、今回のオリンピックで日本の印象は悪くなっただろう。差別が横行している国だと思われたり、開会式の質の低下から国力が下がっていると思われたりした。オリンピックが日本のネガキャンに貢献するという皮肉である。閉会式には期待したいところだが、望み薄だろう。(西園寺康平)

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