FCPNews

"Fear Criticize Praise News"

<与党への批判と称賛>自民党公約

 衆院選を10月末に控える中で多くの党が公約を発表した。今回は自民党の公約について、批判と称賛を踏まえてまとめる。

www.yomiuri.co.jp

<称賛>

 称賛すべき点は中間層への支援策である。コロナ禍で停滞した経済を立て直すことが主な目的である。計2回の新型コロナウイルスワクチンの摂取率が世界でもトップクラスである日本は経済活動を優先しても良い時期に達したと言えるだろう。それだけにこの政策は称賛に値する。

 教育の強化も称賛すべきである。昨年、コロナ禍で多くの学生の学習機会が奪われる中で学習機会が等しく与えられなかった。私立学校は比較的リモート環境への以降がスムーズであったものの、公立学校ではリモート環境への移行が難しいことが課題となった。自民党GIGAスクール構想に基づき教育分野のデジタル化、リモート化を推進していく考えだ。教育は日本の発展にとっては欠かせない。しかし、最近では教育に対する投資が進んでいるようには思えない。影響力のある論文数では日本は過去最低の10位を記録している。公約通りに行われるとすればこれは称賛に値する。

 

<批判>

 批判すべき点はばらまき政策である。これは自民党に限った話ではない。称賛すべき点で確かに中間層への支援策について評価した。しかし、支援した資金の回収についての政策は何ら示していない。岸田総理は「成長」を掲げているものの、その成長のための具体策が全くみえてこないのである。財務省MMT理論を全否定しているため、いつまでも国債に頼るわけにはいかないのである。

 観光支援策についても批判すべきである。自民党は「Go To キャンペーン」を再開しようとしているが、本当に必要であろうか。旅行に行く余裕のある人はそのようなキャンペーンの開催の有無に関わらず旅行しているだろう。また、地方の観光業が欲しいのは現金であってキャンペーンのクーポンではない。売買にクーポンを用いてしまうと現金が直接入ってこないだけでなく行政の手続きも必要になってしまう。ロビイストを意識するあまり、国民への利益が考えられてない可能性がある。

 

<まとめ>

 自民党の公約には評価すべき点もありながら評価すべきでない点もある。評価すべきでない点について、多くの議論を費やし主権者たる国民への利益となるような政策を期待したい。質疑応答国会はいらないのである。(西園寺康平)