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"Fear Criticize Praise News"

<与党への批判と称賛>総裁選

 すが総理の任期が残りわずかとなる中、自民党内で総裁選が行われることがわかった。今回はこの総裁選について批判と称賛を踏まえてまとめる。

www.nhk.or.jp

<称賛>

 今回の総裁選で称賛すべきは、その選挙の方法である。今回、自民党は国会議員票と党員票の2つを用いて選挙を行う。しかし、2020年の総裁選では党員票ではなく地方票が使用された。党員票とは地方の自民党員全ての投票を集計しその数に応して得票数が分配されるのに対し、地方票とは1都道府県ごとに3つの得票を持っており、誰に投票するのかを決める方法である。以上からわかるように、地方議員にとって党員票のほうが意見が反映されやすい。その意味では、今回自民党が党員票を採用したことは称賛に値するだろう。

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<批判>

 今回批判すべきは、総裁選を行うタイミングである。新型コロナウイルスの対策が裏目に出ている今、政府は秋以降に行われる衆院選での結果を不安視している。このタイミングでの総裁選も、すが総理を勢いづけるための手段に過ぎない。そんな中、政府は新型コロナウイルス軽症者については自宅療養の方針を取っているが、療養という言葉が適切でないことは明らかである。医療放置と言った方が正確である。病院が逼迫している今、衆院選に勝つためという理由で総裁選を行うことは許されない。新型コロナウイルス対策に尽力すべきではないか。

 

<まとめ>

 総裁選の結果はあくまで国会議員を含む自民党員による意思であり、国民の意思で決まるわけではない。新型コロナウイルスの対策を疎かにしてしまえば、衆院選の国民による監視の目が厳しくなることは避けられまい。(西園寺康平)